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『トクサツガガガ』第7話最終回に全オタクが拍手喝采!「好きな気持ちはずっと変わらない」

オタ仲間・吉田さんとのすれ違い、お母ちゃんとの大ゲンカなど、叶のオタク生活に暗雲が立ち込めた第6話。

それでも、やっぱり叶を支えてくれたのは、オタク仲間たちと愛する特撮でした。すべてのオタクの心に響き続けたドラマ『トクサツガガガ』、最終話を名ゼリフとともにふり返ります!

「怪獣と人だって、理解しあえるなら戦ったりしない」

叶(小芝風花さん)は、お母ちゃん(松下由樹さん)と大ゲンカしたことを会社の中庭で北代さん(木南晴夏さん)に打ち明けていました。

「怪獣と人だって、それができたら(理解しあえるなら)戦ったりしない」

巨大怪獣化するお母ちゃんを想像しながら、そんなふうに心でつぶやく叶。こんなときにも特撮で物事をたとえて落ち込むあたりはさすがですが、実際かなり落ち込んでいる様子……。

さらには吉田さん(倉科カナさん)が彼氏の存在を黙っていたことについて、自分たちの関係は「友だちってほどでもなかったのかな」と、モヤモヤしてしまいます。

おかげで仕事も上の空、普段なら特撮魂で優しくするはずの困っているお年寄りまで見て見ぬふりをしてしまうほど、いつもの叶らしくない日々を送っているのでした。

「(私の)彼氏…特撮の俳優に似てません?」

北代さんから呼び出された叶は、その席に吉田さんがいることに驚きます。最近メールに返信もしておらず、めちゃくちゃ気まずい叶ですが……「彼氏のこと、言っておきたくて」と真剣な表情で吉田さんが切り出しました。

「(私の)彼氏……ジュウショウワンの次のシリーズのユニコーン役の俳優に似てません?」

想像の斜め上を行く吉田さんの「言いたいこと」に面食らいつつも、最近吉田さんが忙しいのは「彼氏のカムフラージュかと思っていた」と正直に伝える叶。

吉田さんがあの日逃げたのは子どもが苦手だったから、最近忙しくて会えなかったのは写真の学校に行っていたから……と伝えられます。

己の勘違いに拍子抜けする叶に「あのときも本当は彼氏に“友だち”を紹介したかった」と言う吉田さん。
そして叶と北代さんを最高の笑顔で見つめながら、吉田さんはこう言うのです。

「彼氏っていうより、友だちっていうほうが恥ずかしいですね!」

大人になってからオタクがきっかけで芽生えた友情の大切さや気恥ずかしさ、嬉しさが凝縮されていて、なんだかこっちまで照れてしまうやりとり。いいなあ、こういう友だちに出会えるって素晴らしい。

そして叶に会わせる代わりに、ちゃっかりチケットを取るのを手伝う約束を吉田さんに取りつけていた北代さん。今日もあなたは最高です!

「好きって、そんななくなっちゃうもんかな?」

兄ちゃん(渡部豪太さん)に手渡された『エマージェイソン』の最終回のVHSビデオテープ。それは、叶が高校3年のときに、店じまいをするレンタルビデオショップの店先でみつけたものでした。

安売りワゴンでそれを手にした叶は、年老いた店長に声をかけられます。叶が「小さい頃に好きだっただけで、今は高3だし観ていない」と話すと、その店長は素朴な疑問を投げかけました。

「なんか途中で嫌いになることがあったの?」
「好きって、そんななくなっちゃうもんなんかな?」

その言葉に何か聞き覚えがあり、首をかしげる叶。そんな叶に、店長は「卒業祝いにあげる」とそのビデオテープを手渡すのでした。

「また……会えてよかった」

吉田さんがくれたVHSのビデオデッキで懐かしい『エマージェイソン』のビデオを再生しながら、叶は高3の頃の自分を思い出していました。

部活に打ち込み、特撮を忘れて普通に生活していた叶が、幼い頃に観て以来の『エマージェイソン』の最終回。そこには、傷つき倒れ、子どもたちの前から姿を消そうとするエマージェイソンの姿が……。

想像以上に辛い展開に、最終回のことをまったく覚えていなかった高3の叶は呆然と画面を見つめます。別れを嫌がる子どもたちに”いずれ忘れてしまう”と語るエマージェイソン。

しかし子どもたちに「僕たちは思い出せるよ!」と反論され、“好きな気持ちは消えてなくなるわけじゃない、何度だって思い出せる”と考えを改めるのです。

そのとき、叶もまた思い出していました。怒られても、取り上げられても、普通の生活の中で忘れてしまっても。叶は、こんなにも『エマージェイソン』が、特撮が好きだったということに。

「好きな気持ちは……なくならない」
「また……会えてよかった」

涙ながらにエマージェイソンの手を取る叶。幼い頃、一番最初に好きになったもの、忘れてしまっていたもの。それを思い出したときの切なさや喜びがググっとこみ上げてくるシーンでした!

「あの頃から、好きな気持ちはず~っと変わらない」

好きなものは好きなんだとあらためて気づいた叶は、ダミアンのもとへ。両親と喧嘩中のダミアンへ仲直りする方法を一緒に考えようと語りかけ、「好きな気持ちは誰にも奪えない」と伝えます。ついでに最後の『ジュウショウワン』の食玩をダミアンに1個おすそ分け。

「私は特撮が好き」
「あの頃から好きな気持ちはず~っと変わらない」
「この先忘れたとしても、またあのときみたいにまた思い出す」

そしてついに叶は、お母ちゃんのもとへ向かいます。いつものお母ちゃん好みの服ではなく、自分らしい服で、シシレオーのマスコットをカバンにつけて……。

自分もお母ちゃんの好きなものを否定し続けてきていたんだと気づいた叶は、仲直りのきっかけとして、思い切ってお母ちゃんにピンク色のウサギのぬいぐるみをプレゼントします。

それは、ゲンカ将軍と戦い続けてきたシシレオーが「毒濁刀」を投げ捨てた瞬間でした。もう戦う必要はないんだと、叶が心を決めた象徴のように。

「良さ」を理解してもらえなくてもいい、ただ「好きだ」ってことを理解してもらえれば……。少しずつ叶とお母ちゃんが歩み寄って、いつかお互いの好きなものについて語り合える日が来るといいな。

「非実在甥戦法!」

全話を通して「誰だって、いくつになったって、好きなものは好き」というテーマに貫かれていた『トクサツガガガ』。
人に言えないオタクならではの苦悩をたくさんの笑いと涙に変え、最後には、これからも「好きなものは好き」でいるための勇気をめいっぱいくれました。

ほかにも「テレビきっず」を買うときの隠れオタの奥義「非実在甥戦法!」などオタクなら思わず頷いてしまう名ゼリフ・名シーンの数々がちりばめられていました。

叶ちゃん、約2ヶ月間オタクの気持ちを代弁し続けてくれてありがとう! あなたの、そしてわたしたちの、これからのオタク生活に幸あれ~!

執筆:森本マリ

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numan編集部

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